波動ライフ特集記事
私たちの生活を豊かに導く「再生科学」とは
「再生科学」もしくは「再生医療」という言葉を一度は聞いたことがあるかと思います。しかし、例えば再生医療という言葉はニュースメディアなどに登場し言葉自体は知られているかもしれませんが、それが一体どのようなもので、私たちにどう役立つのか、その未来がどうなっていくのかについては現段階でほとんど知られていません。
「再生(科学)」ということを目指す考え方は前からありました。失ったものをまた元通りにしたい、その方法があるならぜひ知りたい。医療に関与する者なら、誰もが思い焦がれる願望だったのではないでしょうか。また、身体の一部を不慮の事故などで無くされた方などは、なおさらもっと切実でしょう。しかしながら、時代は進み、もはやそういった願望は夢物語でも妄想でもなく、現実の出来事として実現し始めています。それは、まず遺伝子の研究の進展により遺伝子解析ができるようになり、遺伝子というものが「人間の設計図である」ということが分かってきました。
設計図があるということは、その設計図を基にいろいろな部品が作れるということです。設計図があれば同じモノがいくらでも複製コピーできます。それとまったく同じ考え方が私たちの身体にある遺伝子というものに当てはめることができるのです。その遺伝子情報を使って、いずれ自分自身の臓器を作って、もし壊れたものがあればそれを作って取り換えることが出来たら素晴らしいことではないか…というような発想が当然生まれてきます。どの科学の分野であれ、それを基に発展する産業であれ、こんなことができたらいいな、あんなものがあったらいいなという発想が先にあります。
再生科学という世界も、心臓の働きが弱った時に新しい心臓に入れ替えることが出来たらどんなにいいだろう。腎臓の働きが悪くなった時に透析をするのではなくて、自分の腎臓を生成して入れ替えることが出来たらどんなに嬉しいだろう。普通に考えても、そうだったらいいなと思うはずです。
「再生科学」については、先に述べたような形で昔から発想はありました。「どうしたら心臓をコピーして作ったり、血管や神経を繋いだりできるのか」しかしその時点では発想しかありませんでした。技術がまだ生まれていなかったからです。それまで長い間発想としてあった「再生科学・技術」というものが、確立するには至らず、なかなか難しい分野として残っていました。
それがついに2006年日本の若い研究者がある論文を発表したことがキッカケとなりました。それが何かといえば、「どんな細胞にもなることができる万能性をもった《多能性幹細胞》」を人工的に作製する方法を発見したという論文が発表された、世界を変えるほどの出来事だったのです。この発見は世界的な財産といってもいい貢献度を示すもので、再生医療と再生技術を用いた産業の実現に向けて、大きなおおきな一歩となった訳です。
私たちの身体は、二百数十種類の細胞(全個数で言えば約60兆個)で構成されていますが、どの細胞にもなることが出来る《万能幹細胞》というものがあります。これを人工的に作ることができるといところに革命的な意義があります。細胞は元の細胞が分化して皮膚だったり、毛根だったり、血液であったり、粘膜だったり、筋肉だったり…変化成長していきます。遺伝子は一緒ですからどの細胞でも構わないのです。
その分化した細胞に、特殊な技術で数種類の特定遺伝子をインプットすることで、それまで成熟していたその細胞がリセットつまり細胞の初期化(遺伝子シフト)が起こって、まだ何も変化していない最初の状態=万能性をもった「何にでもなれる」状態に戻すことが可能になったのです。
この多様性幹細胞登場の延長上には、こういった細胞の再生技術をもって最終的には自分の身体の組織や臓器を作り上げることが出来るという世界が待っているということです。何度も言いますが、この技術が確立したことによって、再生(医療)の世界がやっと日の目を見る段階に達したということになります。
それも日本国内と言ったレベルではなく、この情報が世界中の学者・研究者に共有されることにより、今まで手に入らなかったことが入手できるようになったことから、彼らは具体的な研究を進めることが出来るようになりました。そのお陰で、この数年間でまだ発想の段階であって形を得ていなかった再生医療というものが、急速に形になってきました。一気に世界的な再生科学の拡がりをみせたのです。これが、皆さんが情報などで目にすることが出来る今の再生医療の最先端なのです。
現在では、例えば角膜や網膜など比較的シンプルな臓器であれば「自分自身の」組織を作って、古くなったり、悪くなったりした自分の臓器と入れ替えることが出来るようになったそうです。さらには、現行の医療では今まで治療の方法が無かった症例についても対応できる可能性に期待されています。
例えば脊椎損傷についても、自身の骨髄から取った間葉系幹細胞(培養液)を点滴で入れることによって動くようになったと大きく取り上げられました。
この札幌医大の症例と脊髄損傷治療は2019年5月4日にNHKスペシャル「寝たきりからの復活 ~密着!驚異の「再生医療」でも報道され話題となり、現在様々な医療機関においてこの再生科学にまつわる研究が進められています。その札幌医大の治療を受けた患者は、リハビリを受けるまで回復し、今では社会復帰するまでになっているそうです。
この技術は心筋梗塞や腎不全などにも有効で、難病や脳梗塞、アルツハイマーなど、現行医療では明確な治療法が確立していない症例に対しても応用が効くと言われています。このように元に戻せる技術が可能になったことで、「諦めかけていた人生を取り戻せる」という現実的な希望の光が見えるようになってきたのです。今までの医療の限界からしてみれば、どれだけすごいことでしょうか。
以上のような具体的な技術が現在どんどん確立してきています。本当の意味においては、ここからがスタートといってもいいでしょう。というのは、今まで述べてきた再生科学が活躍する分野は医療の世界での話でした。ご存じの通り、医療という分野は資格がないと関われない分野ですから、当然ながら私たち一般の人間が自ら直接それをそのまま利用することはできません。
再生科学の最先端を担う再生医療には現在二つの大きな流れがあります。ひとつは、どんな細胞にもなれる大元の「多能性幹細胞(万能細胞)」と呼ばれる、細胞そのものを使った臓器や組織を再生させていく主流の医療技術です。この流れはその患者自身の遺伝子や細胞を使う方法なので専門家にしか行えませんし、その患者だけの医療となります。時間もお金もかかります。
まだこの分野は急速に発展を見せ始めたばかりであり、再生医療に関して現在様々な試みが行われているところです。
この再生医療の発展を支えるのは先進的な研究だけではありません。この医療の安全性についても深く検証されなければいけません。例えば多様性幹細胞の培養を行う際に遺伝子が傷つく場合もあるそうでこれが腫瘍形成の原因となることも判明しています。この安全性確保と倫理の問題をクリアしていきながら再生医療の主流は進んでいく流れとなっていくことでしょう。
二つ目の流れは、再生医療の主流とは異なり「細胞そのものを使わない」という方向性のものです。こちらの流れは私たち一般社会へ反映できるものです。前項で述べたように医療レベルで確立されていないものは、一般化されません。ですので、万能細胞そのものを利用するものは今の段階では決して一般化という意味で世には出てきません。
では、私たちは何を利用して再生科学の恩恵に浴することが出来るのでしょうか。それは「シグナル」を使います。身体の中の再生や成長因子と呼ばれる、臓器や組織が壊れたら元に戻そうとする細胞間の「シグナル=信号」がやり取りされます。このシグナルを物質で言うと「サイトカイン」と呼ばれる、アミノ酸が連なったペプチドだったり小さなたんぱく質だったりするものです。
身体の中では本当にたくさんのサイトカインが行き来しています。それらが何をしているかといえば、細胞間情報ネットワークの中で情報の送受信(の媒介役としてのシグナル)をしている訳です。例えば、ある身体の部位をケガしたとします。そうするとその損傷した細胞から「損傷した!」というシグナルが飛びます。その情報は中枢で受け取られ、今度は中枢から「治せ!」というシグナルが送られます(実際には細かい指示と精密な実行対応が起こります)。
その中枢からの命令により、身体の中のホメオスタシスの働きを含め、様々な働きや物質によってそのケガした細胞の修復が行われるようになります。特に再生に関するシグナルの担い手サイトカインは何百種類もあると言われていますから、この情報をやり取りするシグナルは大変重要です。そのシグナルのやり取りがより積極的に、より効率的に行われるようにもっていくことが結果として健康維持や若返り、お肌の美しさなどにつながっていく訳なのです。
今までの私たちは、このサイトカインの働きを体内で自動的に発生するものだけに頼っていました。そのため治せたり、そうでなかったり、傷が残ったりするように個人差につながる状況でありました。しかし、このサイトカインを上手く利用すれば、身体内の情報のやり取りを、強烈かつ高度に行うことが出来るようになります。そうすると今まで以上に再生や治癒の能力を「自分の中から」引き出すことが出来るようになるのです。 この細胞を使わない方法で一番役に立つ素材となるのが「幹細胞培養上清(かんさいぼうばいようじょうせい)」といわれるものです。万能細胞を増殖、増やすために行う培養をした際に、その細胞を取り出した後に残った液(培養液)のことをいいます。簡単に言えば上澄みです。その中には「細胞外マトリックス」があり、その中に含まれているのがサイトカインです。
これはアメリカの研究者が発見したのですが、彼らは培養液の中で細胞が増殖するに連れて細胞同士が互いに刺激し合うことを観察しました。ある特定の条件がそろった細胞の培養時には、互いに様々な種類と量のサイトカインが分泌され培養液の中に放出していることが分かり、実は培養液そのものにサイトカインが豊富に含まれていることを発見したのです。
この発見の前は、細胞だけが重要で、残った培養液は破棄していましたが、実はその培養液そのものが「宝」だったと分かった訳です。結果として、この発見が再生技術の一般化を促進し現実化させる大きな出来事となりました。その「幹細胞培養上清」を濃縮したりすることで、適切なクオリティをもたせた上でその中に含まれているサイトカインを身体に摂り込むことによって様々な細胞の再生現象を起こすことが出来ると分かってきたのです。
再生の技術は、今まで述べてきたような大掛かりな医療現場でしか実施できないものではなく、「幹細胞培養上清」から取れるサイトカインなどを利用することで、一般にも利用できる考え方が広がってきました。有用なサイトカインを摂り込んで身体内のシグナルの状態を高めれば、身体の治癒力とか修復力などの基となる、体温調や血流調整、ホルモンバランス、自律神経のバランス、免疫力の発揮など多くの健やかさにつながる「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」という「一番良い状態を維持しよう」という働きを高めることができます。
再生の技術はその働きを高めることで治りが遅いなどの個人差を埋めることにも貢献します。もちろん、一般化されたものは、その作用は医療レベルのものではなくダウンサイジングされているものであり、安全性をもって誰もが安心して利用できる緩やかなアプローチになります。毎日使うことで、少しずつ健康維持と若返りに貢献できる力を積み上げていく、健康維持と若返りの実効的なシグナルを毎日自分に送ることで健やかで若々しく、美しくなっていく、そういったものが、再生技術が一般化された際のあり方といえるでしょう。
例えば、次のようなイメージをしてみてください。毎日歯磨きをしない方は基本的にいらっしゃらないと思います。通常歯磨きとは、お口の中をきれいに清潔に保つために行いますが、それは前提としてもちろんのこと、そこに再生の技術を反映させるとどうなるでしょうか。サイトカインや成長因子を豊富に含む歯磨き粉とシグナルを送りやすくする歯ブラシを利用して歯を磨けば、歯を磨くたびに若返りのシグナルが細胞に送られるようになります。そうすると実は歯茎だけでなくお肌も、身体の組織、筋肉もそのシグナルの恩恵を受けることになり、毎日の歯磨きという何気ない積み重ねが、健やかさと若返りにダイレクトにつながっていく…。
もしこのようなことが可能だったら如何しますか?実はもうそれは可能な段階になっているのです。こういった姿が再生技術の一般化の良い例だと言えるでしょう。これからは、専門的な知識やスキルがなくとも日常生活の中でいろいろな形態をもってどんどん健やかで若返っていけるようなものが世にでてくるようになり、それが当たり前の世の中になっていくと思われます。そのような時代がもう始まっています。
「美と健康」は私たちの永遠のテーマです。次から次へと新しいアイテムが生まれ登場してくることがその証です。一方でそれほどまでのアイテムが息つく暇もなく登場する背景には、「本当の答え」になかなかたどり着けない部分が現実としてあるからではないかと思われます。その無限ループから抜け出すための一つのヒントとなるのが、再生科学が教える「再生」という考え方といえるかもしれません。
この「再生」の概念を「美と健康」のための日常生活に反映させることができれば、先の無限ループから抜け出して私たちの「美と健康」に対する日々のアプローチに大いなる前進と大変な貢献をもたらすのではないか、今までの再生科学のポテンシャルを考えれば「これは今までとは違うかもしれない」と素直に思えるのではないでしょうか。
「再生科学」を応用するという観点で見てみると、医療や医薬品に関して関わっている企業は実は現在でも数多くなってきています。産業界においても現在は再生科学を産業化する上で黎明期にあたりますが、始まったばかりだけに「新しい技術で世に貢献するのだ」というフロンティア精神があふれており、「新しいもの、新しい産業、新しい社会貢献の形を創る」という情熱の元に産学共同で新時代を切り開く努力が行われています。
そのような流れの中、この再生科学の考え方は今では医療だけでなく、「美と健康」の観点においても今までにない製品のあり方が追及されており、着々と実現さていています。健やかな毎日を自分の力で最大限に引き出すための栄養補助食品(サプリメント)や、表面上のケアでは終わらない本当の美を支える本質的コスメティックの世界としてもこの再生技術が応用されるようになり今までにない製品が生み出されています。そこで、ここでは「再生(科学・技術)」を旗印とする産学協同による製品開発の最先端とその背景となる考え方をご紹介したいと思います。
誰でも健やかな毎日を過ごしたいもの。激動の時代において健康であること自体に、ものすごく重要な価値があることを皆が感じています。医療費の増大の問題もありますが、様々な社会環境が私たちを生き辛くさせており、その流れは加速しています。
ストレスフルな現代社会では、心身の健康を維持することはその中で自分らしく生き抜いていくための大前提であることに誰も異論の余地はないでしょう。そして可能ならば、自分自身の力を最大限に引き出して、なるべく誰に頼ることもなく健やかでありたいと思われることでしょう。再生科学はそのような思いに光を当てる可能性に満ちています。
健康維持の基本にはいくつかの条件と段階があります。再生科学によって自分らしい健康を取り戻し維持する考え方は、単に壊れた細胞組織を元通りにするということだけではありません。再生そのものだけでなく、再生を行うために必要な環境条件なども含まれますし、再生されたものを保護し維持することも大事です。このような考え方に則ってトータルに健康維持のための環境を捉えなければなりません。以下の内容は、その考え方を踏まえてご理解いただければと思います。
①抗酸化
第一に重要な要素は「抗酸化」です。これはとりもなおさず抗老化とアンチエイジングに直結しています。 老化というものを科学的に観れば、身体(細胞)は酸化によって金属のサビと同じように細胞も老朽化したり、傷ついたりします。細胞が傷つくと、細胞内にあるDNA・染色体の遺伝子(設計図)までもが損傷してしまい、それが病の原因となってしまいます。酸化は生活習慣による不調も含め、あらゆる病の原因であると現在では考えられています。このことはもはや一般常識と言ってもいいほど良く知られているのではないでしょうか。その身体の酸化の原因を作るのがご存じ「活性酸素」フリーラジカルと呼ばれるものです。
活性酸素は呼吸するだけで発生しますし、適度な量であるなら、その酸化力から身体の免疫の一助となります。しかし、ストレスや食生活の影響から大量に発生すると、先に述べたように身体の「あらゆる」細胞を蝕もうとし始めます。活性酸素はマイナスイオンが欠けた不安定な状態なので、自らが安定するために細胞からマイナスイオンを奪おうとします。マイナスイオンを奪われた細胞はバランスを崩し、蝕まれていきそれが病へつながっていく…そのような構図です。また身体、細胞の酸化はイコール老化の原因であるとも言われています。
この老化や心身の不調につながるマイナス要因を消すことは非常に重要です。健やかさに有効なものをプラスする前に、まず自身のマイナス要素もしくはネガティブ要素を解決することが第一ステージと考えていただきたいと思います。そのためには、以上のように活性酸素は日々身体の中で活動していますので、暴走しないように対応していくことが健康維持の第一歩、大前提と言えるでしょう。
では体内の活性酸素を除去するには、どうしたらよいでしょうか。世の中には様々な「抗酸化」サプリやグッズが溢れていますが、もちろん有効なものが沢山あります。その中でも一番有効だと考えられるのが「水素(イオン)」を含んだ水です。抗酸化力を発揮できる水は、他の抗酸化物質には難しいとされる、脳の細胞の中へも入っていきます。脳の細胞には脂質の壁があり、その分厚い壁の小さな隙間を通り抜けられるのは水分子だからです。よって抗酸化力を発揮する水を摂取することは、トータルな体内の抗酸化作用の強力なサポートとなりえます。
しかしながら一般に販売されている「水素水」は通常の水に水素ガスを噴射しているだけなので、開封したその瞬間から水素が抜けてしまいます。運よく体内に入ったとしても、一部は働いたとしても同じ状況となってしまいます。従って水の構造からして水素イオンを内包しているような形を持った水でなければなりません。熱しても中の水素が抜けない、体内の必要な場所で水素イオンがしっかりと届けられるような水というものが本当の水素水といえるでしょう。また水素そのものを吸引出来たら非常に効率が高まります。アンチエイジングと健康維持を真剣に考えられるなら、この本当の水素水を日々摂りいれることから始めてほしいと思います。
②修復と治癒
健やかさの次の段階は、修復と治癒のフェーズになります。ここでは再生科学の応用が最大限に発揮されます。ここで大活躍するのは「幹細胞培養上清」からとれるサイトカイン(情報命令物質)や成長因子となる成分です。身体の不調につながる臓器や組織細胞の修復などについては、豊富なサイトカインと成長因子を与えることにより、非常に効率的な形でより速やかに修復と治癒に向けて体内の働きが動き始めます。遺伝子情報に従って元の状態にダイレクトに戻そうとする働きですから、その可能性は非常に高まると言っていいでしょう。
また「幹細胞培養上清」については、その質も重要です。現在使用されている「間葉系幹細胞培養上清」は脂肪細胞由来が7割ほどで、その他骨髄やさい帯血由来のものがあります。特にさい帯血由来のものは最も少なく1%未満しかまだ使用されていません。しかしそこに含まれるサイトカインなどの有効成分は他の部位由来のものに比べ圧倒的に優れているため、これによる培養上清が使用できるようになれば、その修復力たるや非常に強力なものとなると考えられています。
③若返り
修復や治癒が順調に行われた次のステージは若返りの要素となります。ここでは若返りに密接な関係がある染色体のテロメアという部分に注目です。遺伝子がある染色体は23対都合46本ありますが、その染色体の一番先端(23番目の性染色体)には「命のロウソク」と呼ばれる「テロメア」があります。テロメアは、図の左端に描かれているように若い頃にはテロメアは長く細胞も元気ですが、年齢を重ね細胞分裂を繰り返す度にその部分がコピーされることで短くなり老化していくことになります。老齢になるとテロメアは短くなり、いずれ細胞分裂が行われなくなり止まります。
しかし再生科学における研究の結果、生殖細胞のテロメアだけは自力で修復される能力を持っていることが判明し、科学技術を使って「ある酵素(テロメア―ゼ)」の働きを利用すれば生殖細胞だけ持っている能力を他の細胞にも応用できるようになりました。つまりテロメアの短縮化を止めることが可能になってきたのです。実際の製品には修復力のあるテロメアーゼを入れることは大変難しいので、それに匹敵するような働きをもつ「植物の未分化細胞のエキス」を使用すれば有効であることが分かっています。植物の未分化細胞とは人間で言えば万能幹細胞のような位置付けになります。これによって、代謝も上がり、見かけだけではなく身体機能なども向上するので、本当の元気につながっていきます。
④免疫
免疫とは体内に病原菌や毒素その他の異物が侵入した場合に、それらに抵抗して打ち勝つ能力をいいますが、免疫には2つの種類があります。ひとつは「固定免疫」というもの。これは侵入してきた病原体や異常になった細胞をいち早く感知し、それを排除する仕組みです。白血球とかマクロファージとかNK細胞などが固定免疫を司ります。
すでに体内で作られ元々備わっている免疫実行部隊ですね。再生科学的な見地からはこれらの能力を高めるのに有効な素材として「LPS:リポポリサッカライド(リポ多糖)」という成分があります。糖類が脂質に結合したLPSは特にマクロファージを強力にする作用から自然免疫を高め通俗的に「免疫ビタミン」とも言われています。
さて、もう一つの免疫の種類は「獲得免疫」というものです。獲得免疫の担い手はT細胞やB細胞といったリンパ球であり、感染した病原体のそれぞれの種類や特徴を見分けて、それを記憶することで、同じ病原体に出会った時に効果的に病原体を排除できる仕組みです。いわゆる「抗体」を作って異物と戦う働きです。
注意しなければならないのは、この獲得免疫が過剰になって働くと自己免疫による病につながるので、調整が必要です。そのため獲得免疫の働きを丁度良く調整して働かせる「β-グルカン」という多糖体成分が有効だと考えられます。興味深いことにβ-グルカンは体内に吸収されずに腸内で働きます。腸壁に存在する獲得免疫に関わる細胞にβ-グルカンが触れた際に免疫向上のシグナルを発することで働いてくれるのです。
⑤ホメオスタシス(恒常性維持機能)
ホメオスタシスという働きは、私たちの体内環境を一番良い状態に保とうとする(恒常性維持機能)ものです。ホメオスタシスは一方向の狭い方向性の働きではなく、神経系、免疫系、内分泌(ホルモン)系、筋肉(姿勢制御)系などが一体となって調整をしようとする総合的な働きです。体温調整や血糖調整などが適正範囲で収まるのはホメオスタシスの働きがあってこそ、です。
ストレスによる影響もホメオスタシスが十分に働いていれば体制を発揮しますが、過度なストレスはこのホメオスタシスの働きを弱めてしまいます。
ですので、①から④までの内容もホメオスタシスを高める働きの限定部分となりますが、総合的な働きを高める成分も必要となります。その中で注目されるのは酵素です。様々な種類の酵素を摂取することは重要ですが、同時に酵素の中でもMAP酵素(生理機能活性物質)を含むものが優れていると考えられます。
「生理機能活性物質」とは言い換えれば体内のホメオスタシスを担っているそれぞれの働きを総合的に高めてくれる物質であり、細胞の生成や、エネルギーの産生、細胞の老化を防ぎ、生体の各器官の働きの活性と調整を行い、免疫にも働きかけます。同時にホルモン調整にもその力を発揮する優秀な「何でも屋」なのです。スポーツで言えば優秀なヘッドコーチのような存在と言えば分かりやすいでしょうか。
再生科学を応用した美容アプローチは、それぞれの世代に合わせたものであるのはもちろんのことですが、特に加齢や日々のストレスなどからくる老化による影響の根本の原因(肌細胞の減少・機能低下)を改善する目的を念頭においています。そのため既存のコスメティックのあり方とは根本の考え方が違ってきます。クマ・シワ・たるみといった老化による影響を、根本から改善の方向へ導き自分本来の肌の輝きを取り戻すことで「自分らしく本来あるべき姿」に戻すことがねらいと言ってよいでしょう。
肌そのものへのアプローチになるので、老化による影響だけでなく、肌のハリも戻ってきます。細胞外マトリックス由来の幹細胞培養エキスに内包されるサイトカインや成長因子(グロースファクター)によって、脂質の改善ならびにコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の生成とメンテナンスなどの働きを活性化するので毎日の適切なケアによってアンチエイジングをはかることができます。
みずみずしい肌、弾力のある肌、これらは肌の若々しさ、美しさを左右する絶対的な条件です。これを支えているのは肌の真皮層。皮膚は大きく分けると表皮、真皮、皮下組織で構成されています。加齢によってどの層も少しずつ変化し、やがて肌の老化につながります。表皮はターンオーバーが乱れ、乾燥しやすくなり、皮下組織は脂肪が減少して土台が崩れ始めます。
しかしもっとも変化の影響が外見に影響を与えるのは真皮層においてみられます。真皮の中を有効成分で満たしておくために注目したいのは、真皮幹細胞です。コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった真皮のハリを支える成分は「線維芽細胞」という細胞から生まれます。
近年では線維芽細胞を活性化することでコラーゲンを生み出そうと、線維芽細胞を刺激する化粧品の開発や、美容医療が行われています。それももちろん有効ですが、それ以上に注目されているのは、その線維芽細胞を生み出している真皮幹細胞という存在です。真皮幹細胞は、真皮の中で、他の細胞の様子を見ながら、まわりの成長因子を栄養としながら必要に応じて自分のコピーを生み出したり、線維芽細胞を生み出したりしています。そのためにも優れた高品質の培養液である「間葉系幹細胞培養上清」によるサイトカインや成長因子をしっかりと必要なところへ届ける必要があります。
どんなに良いものでも必要なところへ届かなければまったく意味がないからです。それは「DDS(ドラックデリバリーシステム)」といって、情報伝達を増幅させる最先端の「エクソソーム」技術を使った小さな膜で覆われたナノサイズ・カプセルに有効成分を包み込んだ「必要な成分を必要な時間、適切な場所に届ける」技術によって可能となります。高品質の有効素材を高度な技術で必要なところへしっかりと届けることのできるコスメティックがこれからの美容の主流となるでしょう。
「間葉系幹細胞培養上清」には「シグナルとして働く」実に800種類にも及ぶサイトカイン(成長因子)が豊富に含まれています。ここでは主なものをご紹介します。これらは十分条件ともいえるもので、一つの基準となると思います。
EGF《上皮細胞成長因子》…肌の皮膚・粘膜の再生修復や細胞の産生とターンオーバー促進(シミ、くすみ対策)
FGF《線維芽細胞成長因子》…真皮の線維芽細胞の分裂活性化、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン増加促進(シワ、美白対策)
KGF《角化細胞成長因子》…表皮の80%を占める角化細胞(ケラチノサイト)の生成・増殖促進(ターンオーバー、保湿、バリア機能促進)
TGF《トランスフォーミング増殖因子》…コラーゲンのような結合組織の合成・増殖促進(細胞組織再構築、創傷治癒、抗炎症、免疫力向上に寄与)
IGF《インスリン様成長因子》…細胞DNA合成を調整し細胞代謝を促進(ハリ、ツヤの回復対策)
VEGF《血管内皮細胞成長因子》…すでにある血管が分かれて新しい血管をつくる働きを促進
PDGF《血小板由来増殖因子》…線維芽細胞の増殖に働きかける
HGF《肝細胞増殖因子》…あらゆる細胞の増殖促進と細胞の壊死を事前にコントロール抑制
それでは次に、どのような考え方・手順でベースとなるスキンケアを行えば効果的なのかをご紹介しましょう。ここでは大地に種を蒔き植物を育てることを例にとって説明してみます。母なる肥沃な大地が素肌であり、勢い良く育った植物はハリ、ツヤ、潤いに満ちた輝く肌の象徴として捉えてください。
スキンケアで大事なのはいくら良いものを使っても、それが十分に働くような環境を考え、整えながら使わないと望んだ成果はでません。植物を育てるのにもやみくもに種を蒔いて水をやればいいという訳ではありませんね。
①耕す…老廃物のみを優しく「落とす(リムーブ)」代謝をスムーズにする《透明感の元》
②土の質を高める…優しく「洗い流す」フカフカな滑らかさを与える《泡が肌クオリティを上げる》
③種を蒔く…細胞を生まれ変わらせる「成長因子」を充分に与える《サイトカイン》
④種が適切に育つよう予め保護する…成長因子を失わず高度に働くよう「整肌」をする
⑤必要な水分を与える…みずみずしさを保つ「保湿」
このほか植物を育てるには光を与えることもありますが、強いて言えば、美容においては肌が生まれ変わる喜びのエネルギーと日々の積み重ねといえるでしょうか。①から⑤全てに「成長因子」を与えられるものが理想です。
- 2020.10.29
- 14:51
《特集3》 「命の力」を高める麻の成分CBDに関して、今お伝えしなければいけないこと。
生命、進化、社会、そして世界平和。個々が目覚め成長していく必要がある、この時代に必要な知っておくべきCBD「エンドカンナビノイドシステム」の本当の姿。
上記にあることは、決して大袈裟なものではありません。物理学の一部門に「生命物理学」という学問があります。
物理学の見地から生命システムや進化、そして生命の誕生の原理を解明しようとするのが「生命物理学」。
ロシア出身ベルギーで研究活動を行った科学者、イリヤ・プリコジン博士(1977年ノーベル化学賞受賞)が創始した新しい物理学です。
なぜ自分は自分という構造であり続けられるのでしょう?
生命は外部からエネルギーを取り入れて、「ゆらぎ」の中でエントロピーを消費し、それを外部に代謝していくことによって、秩序ある生命システムを維持し進化へ向かう、だからこそ自分という構造でいられ続けられるのだそうです。
「生命物理学」が説く「エンドカンナビノイドシステム」
この「生命物理学」では、CBDが働きかけるエンドカンナビノイドシステムという恒常性維持機能こそが、脊椎動物(背骨のある動物)である私たちを「成り立たせている」非常に重要な生命システムであると説明しています。なぜなら脊椎動物に進化した時点で「一番初めに構築されたシステム」が、エンドカンナビノイドシステムだからです。生命維持においての重要性がわかります。
注目すべきは、生命物理学が説く「ベナール効果」という概念。「無秩序」状態であるものに「熱などのエネルギー」を適度に与え、そこに「振動」が生まれることにより、組織化された構造が作られ秩序が生まれる(ポジティブに変容し進化する)という考え方です。細胞を使った実験で確認出来ます。
ベナール効果を示す細胞の培養実験
シャーレの中に10~20の細胞を入れ、通常は丸い形の細胞が、下から適度な熱を加えると増殖力が高まり分裂が進み、六角形の構造を形成して密着する。そこには完璧な圧が働いていることがわかる。これは、無秩序に「フローエネルギー」が加わり秩序が生まれるとされている。
身体システム叡智の結晶:エンドカンナビノイドシステム
「生命物理学」では、生体内でこの「ベナール効果」によってエンドカンナビノイドシステムが働いていると考えられています。ある意味、神なる働きと行ってもいいかもしれません。水が相を変える(固体-液体-気体)際も、それぞれの相を変える際にこの働きが作用しています。心身のバランスが崩れている時(無秩序に向かう方向)に、エンドカンナビノイドシステムが働くことで、健やかな状態(バランスのとれた秩序だった状態)へと変化出来るのは、このような叡智が働いているからです。
進化を促し未来を創造する潜在力を秘めたCBD
生命維持システムで、ベナール効果が発揮されるものがエンドカンナビノイドシステム。生命物理学では、生命のあり方そのものを表すものとして、このシステムが私たち一人ひとりの個体内で発動することが、人間関係にもポジティブに作用し、その先にある社会全体の「新しい秩序」へとつながる潜在力を秘めていると考えられています。一人ひとりのエンドカンナビシステムが最大限に発現し、バランスと進化を進めていく中で世界の平和が実現していく…。エンドカンナビノイドシステムを活性化するCBDには、そのようなポテンシャルが秘められています。
CBDを摂取後に脳波がポジティブ変化!? ビフォー&アフター
CBDオイルによる脳へのポジティブな働きかけを確認するため脳波測定を行ってみました。計測はまず最初に脳波測定を行い、初回計測後CBD配合の「麻耶」オイルを0.7mlほど舌下に垂らし、即2回目の測定を行いました。
(被験者3名。計測日:2016年11月25日)
被験者のビフォー&アフターを比べると、3名とも
◆β波が減少
◆ミッドα波が増加
◆総体的にα波優勢へ移行
という結果となり、個人差はあると思いますが脳への働きかけの即効性が認められると確認出来ました。また、時間の経過によってよりポジティブな状態になるのではないかと推測されます。特にミッドα波(9~11Hz)の優勢度が高まったということは、リラクセ―ションが亢進し、集中力が非常に高まっている状態で、右脳の働きがより開き、左脳との連携がスムーズになっている状態です。スポーツの世界では、一流選手が能力を最大限に発揮できて、通常以上の良い結果が残せた際の状態:ZONE(ゾーン)に入るための前提となっています。これは心身のバランスが整う方向にないと実現されません。
- 2016.12.09
- 16:45
《特集2》 ブームを超えた真のテラヘルツ
近年、産学官民において研究開発が本格化している趣の「テラヘルツ波」。周波数帯からみると、ちょうど光と電波の間に位置する周波数が1兆Hz前後で波長が3μm~1mm(1,000μm)の「超遠赤外線」のこと。
テラヘルツ波は、従来の遠赤外線よりも透過性と内部吸収性に富んでいます。
現在この未開拓領域は「サイエンスの宝庫」といわれ、国立研究開発法人にテラヘルツ研究の単独センターが開設されているなど、基礎研究が深められており、一般の認知度とは違い注目度は間違いなくアップしています。
それは応用範囲が幅広く、工業、医療、バイオ、農業、セキュリティ、情報通信、エレクトロニクスなど各分野への応用ならびに天文学・宇宙物理学などの科学的真理追及のツールとしても機能するからです。
テラヘルツ波を観測することで、宇宙誕生のカギを解く情報収集が可能なのだそうです。
そのなかで、医療においては、バイオ・生体の高度な診断や検査技術を向上させるものとして、分析分野にめざましい進捗をみせ、今後生命科学分野での研究がより深まってくれば、更なる進展も見込まれそうです。
ところで、テラヘルツ波は私たちの健康維持にも大切な役割を果たしています。先ほど遠赤外線との特徴の違いを述べましたが、「透過性と内部吸収性」に高い能力を有することが、生命や物質に与える効果が大きいことに結びついているようです。
テラヘルツ波はまたの名を「生命波」「量子波」といわれ生体エネルギーのあり方に深く結びついており、実は人体がもっとも多くのテラヘルツ波を放射しています。よくいわれることですが、赤ちゃんがもっとも放射量が多く平均放射率も高いことがわかっており、赤ちゃんのプルプルのお肌や存在からにじみ出てくる生命力エネルギーは、まさにそれを物語っています。
一方、逆に加齢につれて生命力が衰えてくると平均放射率が低下していきます。内臓器官などの不調や体温が低下した身体もテラヘルツ波の平均放射率や放射量が低下していることと無関係ではありません。
免疫の働きの活性度にも比例します。同時に、私たちの身体を構成している細胞の活性にもとても大事な要素です。細胞の中にある遺伝子、DNAの振動の強弱にもテラヘルツ波の放射量が関係しているのです。
テラヘルツ波の放射量が豊かであることは生命活動が豊かであることとイコールであるといっていいかもしれません。
それはテラヘルツ波のもつ「波動性」が生命体に電磁波エネルギーを与えて「分子や原子に共振現象を起こす」からだと考えられています。
- 2016.10.07
- 17:03
《特集1》 アサの注目成分「CBD」が 「自分の健康は自分で護る」を 本格的にサポート
わが国では古来より、その神なる力を知り愛してきた植物が「麻」です。
現代では法制的な規制から限定された使用となっていますが、そのアサの数ある成分のなかに、今現在、問題となっている「医療費の増大による財政圧迫」、「一人ひとりの健康は自分で護らなければならない」という命題に明るい光をともしてくれるものがあります。それは「CBD:カンナビジオール」といわれる成分です。
日々健やかさを保つサポートに革命的な救世主ともいえる潜在力を秘めているCBDは、一方でサプリメントの世界でも注目されています。安全に日本古来の智慧を生かせるのですから当然といえば当然といえるでしょう。主にサプリメントとしてはオイル(経口使用)として市場に出ています。エッセンシャルオイルのようなイメージです。また、美容部門でもお肌の若返りなどにも、ということでスキンクリームとして販売されています。
現在、大手通販サイトでも検索出来るCBD応用のサプリメントなどは、その多くが海外の製品を直接輸入しているもので、原料のトレーサビリティ(物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態)、内容成分の「顔が見えにくい」という問題があります。
「より安全に、効果的に、しっかり働いてくれるものを」を考える時、国産のアサにはCBDがごく少量しか含まれない現実的な問題があるため、波動ライフでは、海外のしっかりした原料業者(アサ農家と精製企業)と日本のメーカーがタッグを組んで、わが国独自の技術を発揮し製造された「顔の見える」国産製品をお勧め出来ればと考えております。
注目度が日々上がっている素材、製品ですから、どうしても競争が激しくなってくることは否めませんが、現在、CBD成分の配合量の競争が起こっているようです。ですが、量が多ければ答えが出るかといえばそういう単純なことではなく、「いかにCBDが有効に働く工夫が施されているか」が次なる選択基準となるでしょう。
CBDの性質、製品のあり方を考えても、もはや「栄養素」「個別対処」という枠組みではなく「生体システムをいかに活性化させるか」に焦点があるので、今までのサプリメントの常識を超えています。 そして、その働きは、今までには考えられない可能性を薬学研究のうえでも見せているのです。プラシーボ(思い込み効果)ではなく、バイオケミカルな働きが実際に起こる、それも安全に自然に起こる素材、それがCBDです。
CBDは何に働きかけるのか?
以上のような注目のCBDですが、一体何をしてくれるのでしょうか。薬学的にも何が注目され研究されているのでしょうか。 CBDは、私たちの体内に本来備わっている、心身の調節機能=「ECS:エンド・カンナビノイド・システム」(またの名を「ホメオスタシス維持機能」)を活性化します。このECSは食欲、痛み、免疫、感情、運動、発達・老化、神経保護と認知記憶などを司り、細胞間のコミュニケーション活動を支えています。
また、自律神経、循環器、体温調節、ホルモン分泌などの「生きるための機能」をも同時にサポートしている、いわば「生命維持メインシステム」に直結しています。実際に世界で1,000論文以上の研究が行われ、医学的にも難病などの対策などをはじめ上記以外にも様々な将来への期待が寄せられているのです。これを日々の生活なのなかで生せることは大変価値あることであるといえるでしょう。
CBDは実際にどのように働くのか?
外部からの強いストレスや廊下によりECSの働きが弱ってしまうと、「カンナビノイド欠乏症」になってしまうために様々な不調の原因となると、最近の研究で明らかになってきました。CBDは、全身に分布する、神経細胞系に働きかけるCB1受容体と免疫細胞系の受容体であるCB2の働きを高め、同時にECSを働かせるために必須のこれら受容体が取り込む「体内カンナビノイド」(アナンダミドと2-AG)を増強していると考えられています。
CBDは、体内カンナビノイドが分解酵素によって減少しないように、分解酵素の働きを阻害し逆に増やしているとも考えられています。CBDは、これら全身にある受容体に直接働きかけることで、本来のECSの働きを取り戻すことが出来るのです。 以上のように新しくて画期的な健康素材であるCBDは、健康維持に対する今までとは異なる価値観を私たちに教えてくれます。
今までのように、検査値が上がったら「下げる」、下がったら「上げる」など、足し算、引き算のアプローチや、ただやみくもに増やす、拡大させる、強制的に変容させるといった《正のフィードバック※1》の価値観やあり方はもう過去のものになってしまいました。これからの時代は、私たちの身体が時に高熱を出してもしばらくすると平熱に戻るように、適正な場を境にゆらいで適正範囲を「自然に」保つといった、過度に働くのではなく、「丁度よく」全体的に波及する「大いなる自然の法則」に則った調節力(蘇生力)が効く「元に戻れる」《負のフィードバック※2》の時代です。CBDの働きは、それを体感できる形で私たちに教えてくれるのです。
CBDを日々利用することで、心身のバランスケアはもとより、ご自身の中に「内在している」素晴らしい生命力やエネルギーに気づいていただき、ご自身と未来への希望を感じていただければ幸いです。
- 2020.10.02
- 17:25